イギリスで国際結婚するには?気になる結婚手続きについて解説!
先日イギリスで結婚手続きを終え、日本とは異なることばかりで戸惑うことが多かったので、イギリスではどのように結婚手続きを進めるのか、この記事で分かりやすく解説します。

この記事は、私自身が行った手続きをもとに書いています。
・自身がすでにイギリスでビザを保有しイギリスに居住している
・パートナーがイギリス人
・日本ではなくイギリスで先に婚姻手続きをする場合
上記条件の場合の手続きについての内容になります。
日本で先に手続きをする場合など、条件が異なる場合は手続きの内容が違うのでご注意ください。
イギリスと日本での結婚手続きの違い

日本で日本人同士で結婚する場合、「役所に婚姻届を出せばオーケー!」というとてもシンプルで簡単な手続きで済みますよね。
イギリスで結婚する場合、日本に比べるとかなり手続きが多く時間もかかるため、すぐに結婚できるというわけではありません。
イギリスではどんな形の結婚であれ、結婚の儀式(以下セレモニー)を行うことが必須です。
・Religious ceremonies
・Civil ceremonies
この二つのどちらの方式で結婚するかを選び、セレモニーを行います。
Religious ceremonyの場合は教会などで、Civil ceremonyの場合は役所や気に入った式場(ただし承認を受けている式場)でセレモニーを行うことが出来ます。
セレモニーでvow(誓い)を交わし、結婚届にサインをすることでようやく結婚が成立します。
手続きの流れ
では実際に最初から最後まで、どのような手続きで進んでいくのか、ここではCivil ceremonyでの手続きの流れをご紹介します。
セレモニーの会場を決める
まずはセレモニーの会場を決める必要があります。前述した通り、Civil ceremonyの場合は役所でも可能ですし、自分で気に入った式場があればそこで式を挙げることも可能です。
役所以外の式場の場合は、local councilに承認を受けている式場でなければならないので、政府のウェブサイトで確認が必須です。
また、セレモニーには証人2人に加えて、必ずregistrar(登記人)が出席しなければなりません。
自分で選んだ役所以外の式場でセレモニーをする場合は、その式場の管轄の役所 (例えば式場がWandsworth地区であればWandsworthの役所) からregistrarに出張して来てもらう必要があります。
役所の場合もその他の式場の場合も、registrarを予約するのにお金がかかります。
場所によって料金は異なりますが、役所で式を挙げるよりも、その他の式場にregistrarに来てもらう方が料金は高くなります。
Give notice (結婚の予告)をする
セレモニーをする場所が決まったら、役所に行ってGive notice(予告)をします。
住んでいる地区の役所に予約をする必要があります。
ここでは、どこでいつ式を挙げるのかなど聞かれるのに加え、自分とパートナーそれぞれ分かれて個別面談があります。
個別面談では自分、パートナーそれぞれのフルネームや職業、生年月日など基本事項を聞かれます。最初は少し緊張しますが、基本的なことを聞かれるだけなので安心して大丈夫です。
結婚するために事前に予告をするなんて考えもしなかったので、偽装結婚など移民対策の意味での手続きかと思いましたが、イギリス人同士でも全く同じようなので、古くから行われているイギリス伝統のやり方なんだと思います。

また、ここではパスポートや写真、式場の詳細、一緒に住んでいる場合はflatのcontractや光熱費の詳細などプリントして持って行く必要があるので、事前に必要書類のチェックが必要です。
Give noticeが終わると、役所からHome Officeへと審査が渡り、その後通知が来ます。
(私の場合は1週間後に通知が来ました。)
Home Officeからの通知で何も問題がなければ、noticeした日から最短で29日後には式を挙げることが出来ます。(逆にいうと最低でも29日間は待たなければなりません。)
例外として一方が外国人の場合、審査はimmigrationまで渡るため最大70日間待たなければならないケースもあります。
私もそのケースに該当したので心配していましたが、何の問題もなく最短の「29日後には式を挙げて良い」との通知が来ました。きちんとしたビザで滞在していれば心配ないかと思います。
また、noticeしてから12ヶ月以内に式を挙げなければならないというルールもあります。
セレモニーを挙げる
役所、またはその他式場でセレモニーを挙げます。
証人2人と役所のregistrarがいれば良いので小規模で行うのもオーケーですし、家族や友人を呼んで盛大に行う方もいます。
セレモニーでvow(誓い)を交わし、証人2人にサインしてもらうことで結婚が成立します。
Marriage certificate(結婚証明書)が発行される
セレモニーが終わると、数日後にMarriage certificate(結婚証明書)が発行されます。
この後配偶者ビザや、日本大使館への手続きなどで必要になるので必ず取得が必要です。
まとめ

日本とは異なり手続きに時間がかかるイギリスの結婚ですが、実際に終えてみると、セレモニーの中で大切な家族の前で誓いを述べたり、古くから伝わる伝統的な儀式を行うことにとても意味を感じました。
私はビザの関係で少し急足でセレモニーまでの手続きを進めたのですが、10月初めに式場を決めて、11月終わりにはセレモニーを行うことが出来ました。
家族だけを呼んだ小規模のセレモニーをロンドン郊外で行い、その後に役所で証人2人だけ呼んで正式に結婚しました。
このようにプライベートでのセレモニーと、手続き上必要なregistrarを伴う正式なセレモニーを分けて行うことも可能です。
イギリスでの結婚手続きは少し大変ですが、それぞれに合ったやり方があると思います。
これからイギリスでの結婚を考えている方にとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。