イギリスでSpouse visa (配偶者ビザ) を取得するには? 必須条件・提出書類など解説

先日イギリスでSkilled Worker visaからSpouse visaへの切り替えをしました。
この記事ではSpouse visaとはどのようなビザか、どのように取得するかなど、実際に私が申請した経験を元に紹介したいと思います。
(※ 2024年12月申請時の情報になります。)
Spouse visa とは
Spouse visaとは配偶者ビザのことで、YMSやSkilled Worker visaとは異なるFamily visaのうちの一つです。
このビザは婚姻していないカップルがPartnerとして申請する場合のPartner visaも含まれますが、提出書類や条件などは少し異なります。
Spouse/Partner visaに申請できる人の条件
このビザに申請するにあたり、申請者とパートナーいずれも18歳以上であることに加え、パートナーが以下のいずれかの条件に当てはまる必要があります。
・ 英国市民またはアイルランド市民であること
・ イギリスですでに定住していること(永住権を取得しているなど)
その他、EU圏内出身であることやTurkish visa保持者であることなど、いくつかの条件があります。
証明しなければならないこと
以下のいずれか一つを証明できる必要があります。
・ civil partnership または婚姻関係にあること
・ 申請時に少なくとも2年間は同居していること
・ 婚約している状態で、イギリスに到着して6ヶ月以内に婚姻またはcivil partnershipで入国する予定があること
・ 異なる場所で学んでいるまたは勤務しているなどの理由で一緒に住むことが出来ないが、申請時に少なくとも2年間交際していること
その他、資金証明や英語の試験結果(IELTS等)などの証明が必要になります。
私の場合、英語の試験結果は必須ではなかったので、この辺りは人それぞれ異なると思います。
滞在できる期間
Spouse/Partner visaで滞在できる期間は2年9ヶ月です。
同ビザから延長する場合、または他のビザから切り替える場合は2年6ヶ月の滞在が可能です。
私はSkilled worker visaからの切り替えだったので、付与されたビザの期間は2年6ヶ月でした。
実際の取得方法

Spouse visa取得にかかった費用
Spouse visa取得にかかった費用はすべてまとめると£4,905.50でした。
内訳は以下の通りです。
・ Apply fee £1,258
・ Super priority service £1,000
・ Immigration Health Surcharge (IHS) 2年6ヶ月分 £2,587.50
Super priority serviceはビザの通知結果を優先的に早く受け取るためのサービスで、翌営業日に決定通知を受け取ることが出来ます。
Skilled worker visaの申請時には£500でpriority serviceがありましたが、UK国内からのFamily routeのビザ申請では£1,000のSuper priority serviceしか存在しないようです。
Super priority serviceを利用しないで申請した場合、UK国内からの申請であれば8週間以内、国外からの申請であれば12週間以内で通知が来る目安となっています。
申請の流れ

申請の流れは、最初はすべてオンラインで、最後にTLS contact運営のUKVAS Service Point(政府管轄のビザセンター)で指紋を取って終了です。
GOV.UKのウェブサイト上で申請画面に進み、Application feeとIHSを支払うと、最後にTLS contactのウェブサイトに移行し、そこから書類のアップロードと訪問日の予約が可能になります。
Self serviceかAssisted serviceどちらかを選択する必要があり、Self serviceの場合は自分で予約の日までにオンライン上に必要書類をすべてアップロード、Assisted serviceの場合は当日紙媒体で書類を持参しスタッフにスキャンしてもらうことが出来ます。
私はSelf serviceを選択しましたがその時点でまだ一点揃っていない書類があったので、その書類が揃うのを数日待ってから訪問日の予約をしました。
申請を急いでいたので、もし予約が数ヶ月先しかなかったらどうしようと不安でしたが、意外と空きの予約可能日は数日以内にもあり、ちょうど1週間後の訪問を予約することが出来ました。
早朝の8時台はプラス£60支払うと予約が可能になっていて、それより後の時間帯は無料でした。
私は£60支払って朝8時半で予約をしましたが、8時に現地に着いた時点ですでに混んでいて驚きました。
Self serviceの場合はすでに書類はアップロード済みなので現地ですることは少なく、到着して受付でパスポートを提示し、Self serviceを選択していることを伝えると指紋を取るコーナーに誘導されて、パスポートをスキャン、顔認証、指紋採取をして手続きは終了です。
実際にUKVAS(ビザセンター)に行って感じたことですが、Assisted serviceではなくSelf serviceを選択してよかったです。
スタッフは人にもよりましたが全体的に親切ではなく、Assisted serviceでスタッフに書類のスキャンを任せるよりも、自分で書類をアップロードした方が確実だと感じました。
ネットでも、”Assisted serviceで自分で種類別にまとめた書類をスタッフにバラバラにされてスキャンされ不安になった”と書いている人もいましたが、実際に行ってみてそういうことが簡単に起こりうるだろうなという印象でした。
自分で書類のアップロードが可能であれば、Self serviceの選択をおすすめします。
決定通知までにかかった日数
実際に決定通知が来るまでにかかった日数は丸一日でした。
私は翌営業日に通知が受け取れるSuper priority serviceを選択したので、翌日に通知が来ることは想定内でしたが、前日の朝8時半にUKVASに行って翌朝の9時前には決定通知がきたので、思っていたより早く通知がきて驚きました。
朝8時半の予約でUKVASに行った日の数時間後に追加書類を提出するようメールが届き、その日の15:30までに提出するようにとのことで急いでアップロードしたのですが、それが遅れていたら決定通知が受け取れるのが遅れる可能性があると書いてありました。
追加書類を提出する必要がなかった場合は、その日中に通知が受け取れていたと思います。
少しでも早く通知を受け取りたい方は、Super priority serviceの選択に加えて、朝早い時間帯の予約でUKVASに行くこともおすすめします。
必要な書類

実際に必要だった書類はほとんどがパートナーに関するものか一緒に住んでいることの証明などで、私の情報に関する書類はパスポートくらいでした。
提出した書類は主に以下の通りです。
・ パートナーのパスポート
・ パートナーの勤務先からのレター
・ パートナーの過去6ヶ月分の給与明細
・ パートナーの過去6ヶ月分の給与受け取り先銀行の明細
・ 結婚証明書
・ 一緒に住んでいることの証明になる連名の賃貸契約書
・ 電気、水道などの明細
必須ではありませんでしたが、上記の書類に加え、過去に受けたIELTSの試験結果と、パートナーと出会った時から今までの写真などを簡単にワードでまとめたものをPDFでアップロードしました。
必要書類は人それぞれ異なると思いますが、自由に書類のアップロードが可能なので、もし申請上あった方が良いと思う書類があれば、必須項目以外にも提出して良いと思います。
前述した通り、UKVASに行った日に追加で書類をアップロードするようメールが来たのですが、追加で必要だった書類はパートナーの直筆サイン付きのパスポートと同じサインが入った申告書でした。
どちらも最初の時点で提出済みだったのですが、パートナーのパスポートにサインが入っていなかったことと、申告書のサインは電子サインNGとのことだったので、パスポートにサインを入れ、印刷し直した申告書に直筆サインを入れてスキャンし、アップロードし直しました。
YMSやSkilled worker visaと違い、Family routeのビザはスポンサーになるのが会社ではなくパートナーや親になるので、Spouse/Partner visaに必要な書類は主にパートナーに関するものになります。
まとめ
私はSkilled worker visaからSpouse visaへの切り替え申請をしましたが、何の問題もなくスムーズに進めることが出来ました。
特にビザ取得を急ぐ必要がなければ、Super priority serviceで£1,000を払う必要もないですが、翌日に決定通知が来るとわかっていても不安な気持ちで一夜を過ごすことになったので、8週間待たなければならないと思うと払う価値はあったと思います。
申請手順としては、オンラインで申請→ビザセンター訪問の流れはYMSの申請時にとても似ていると思います。
(Skilled worker visa申請の時はオンライン上のみで完結でした。)
パートナーの勤務先からのレターなどの書類さえ用意できれば、あとは時間をかけずに用意できる書類ばかりなので、そこまで申請手続き上で困ることはないかと思います。
とはいえ、パートナーとの関係(婚姻しているかどうかなど)や申請する場所(UK国内か国外か)によって人それぞれ提出書類は違ってくると思うので、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。