ロンドンで仕事探し/
ローカルカフェの仕事を見つけた方法・働き方
ロンドンで仕事を探すには
海外に住むにあたって、まず心配なのが職探しかと思います。
私の場合はYMSビザで渡英して最初の1年間、ローカルカフェで勤務しました。
パートタイムで探す方、フルタイムでの会社勤務を探す方、それぞれだと思いますが、この記事ではカフェの仕事を見つけた手順や、実際どのように働いていたかを紹介したいと思います。
探した方法
ロンドンで仕事をゲットするには、インターネットで探して応募する場合と実際に店舗に行ってCV(履歴書)を直接渡す場合があります。
私の場合は日本でもよく使われている職探しサイトindeedでまず仕事を見つけて応募しました。
インターネットで探す方が簡単ですが、もし働いてみたい特定のお店があれば直接店舗に行ってCVを渡す方法もおすすめです。
数店舗あるカフェだと、ある店舗では人手不足だけど、マネージャーまで声が届いていなくてインターネット上では募集されていない場合もあります。
その店舗で募集をかけていなくても、「他店舗でちょうど人がいないから」、とCVを回してくれるパターンもあります。
直接CVを持って店舗に出向くという方法は日本ではないので緊張しますが、求人の張り紙を出しているお店も多いので、積極的に行ってみましょう!
採用されるまでのスケジュール
応募から採用されるまでのスケジュールは、
応募 → 面接 → トライアル → 採用
といった流れです。
私の場合はindeedで応募した3日後にマネージャーからWhatsApp(LINEのようなこちらで使われているメッセージアプリ)で連絡が来ました。
CVを見て興味があるから、直接話せる機会ありますか?といった内容で、スケジュールを決めて数日後に店舗で面接の機会を設けてもらいました。
面接といってもとてもカジュアルな感じで、着いたらまず、コーヒーどう?と勧めてくれて、勤務日数やカフェでの勤務経験など基本的な話はもちろん、日本についての話や仕事とは関係ない楽しい話をして終わりました。
バリスタ希望で応募していたのですが、まずはバリスタではなくFront Of House(レストランでいうホールのような感じ)から始めようということになり、数日後、面接をした店舗で3時間ほどのトライアルがありました。
その時の内容としては主に、コーヒーや料理をテーブルに運ぶ、オーダーを取る、洗い物などでした。
慣れない環境で、さらに英語で対応しなければならないので大変でしたが、周りのスタッフが優しくサポートしてくれたので楽しくトライアルを終えることができました。
(音楽に合わせてバリスタが歌って踊りながら働く姿が日本にはない光景だったので軽くカルチャーショックでした。)
その後採用結果の連絡があると思っていたのですが、トライアル後マネージャーからは、「どうだった?楽しかった?」と聞かれただけで、特に“採用“という言葉はなく「じゃあ次の週末からもう一つの店舗に行ってね」といった会話のみでした。
曖昧な感じで自然と勤務がスタートしたので、最初は正式に自分が採用されたのかわからないまま働いていましたが、海外ではそのスタイルは普通なようです。
トライアルは相手に評価されるのはもちろんですが、同時にこちらも、自分に合うのか判断する大切な機会なので、自分がどう感じたかというのはとても大事になってきます。
あまりにもトライアル後からの勤務開始までの流れがナチュラルだったので最初は戸惑いましたが、とりあえず無事に希望していたローカルカフェでの仕事をゲットできたのでした。
実際の仕事内容
最初はFront Of Houseから始めようということでスタートしたのですが、結局その後もバリスタではなくFront Of House で勤務を続けました。
実際にどんなことをするかと言うと、
・オーダーを取る
・コーヒー、料理を運ぶ
・レジ精算
・オープン、クローズ作業
といった内容で、日本の飲食業とやることは同じです。
最初に苦労したのは英語でオーダーを取ることでした。
イギリスのコーヒーショップのコーヒーとミルクの種類は日本よりも多くて、慣れない英語で注文されても一発で聞き取れないことが多かったです。
ただお客さんが日本に比べるともっとカジュアルな雰囲気で、多少のミスは気にしないような優しい人ばかりだったので(もちろん態度の悪いお客さんもたまにいましたが…)、何度か聞き返したりオーダーを間違えることがあっても大丈夫でした。
レジ精算に関しては私の店舗はキャッシュレスオンリーの店舗だったので、現金を扱わなくていい点では楽でした。
全てタブレットでオーダー管理、精算するので、その辺も楽だったと思います。
給与
私の働いていたカフェだけでいうと、Front Of Houseの給与は最低賃金で、バリスタは£1〜£3ほど高い給与でした。
ちなみに2024年9月現在のイングランドの最低賃金は、£11.44です。
全てのカフェやレストランのFront Of Houseの給与が低いわけではなく、お店や雇用形態(アルバイトかフルタイムか)によっても変わります。
ただ一つ言えるのは、バリスタになると専門職のような扱いになるので、基本どこもFront Of Houseよりは給与が高いです。
私の店舗のバリスタは、フルタイムでオープンからクローズまでしっかり働けて、(大体7時出勤5時退勤のようなロングスケジュール)その日の営業報告やその他マネージメントを任されていました。
バリスタスキルだけでなくマネージメント力も必要なポジションだったと思います。
色んなカフェがある中で、仕事を選ぶ際に給与は大きな判断基準になると思いますが、イートインがあるお店と、小さなコーヒーショップのようなテイクアウェイのみのお店では給与に差が出てきます。
というのも、イギリスの飲食店では基本的にサービスチャージというものが会計に含まれており、イートインのみに適応されます。
最終的にサービスチャージは従業員の給与として割り当てられるので、給与自体は最低賃金でしたが、毎回サービスチャージが上乗せされて入ってくるので、結果的にそこまで悪くない収入でした。
小さなコーヒーショップでテイクアウェイのみだと、どんなに忙しくてもサービスチャージは入って来ないので、給与が気になる方は、少しでも料理を提供しているようなイートインスペースのあるお店をおすすめします。
働く環境
日本と比べて一番違うと感じたのは、お客さんと店員の関係性です。
イギリスは日本に比べるともっとお客さんとの距離が近くて、関係性もフラットな感じがします。
会話の内容もカジュアルですし、自分の担当しているテーブルのお客さんに名前を聞かれることも多かったです。
一緒に働く同僚のナショナリティとしては、ローカルのイギリス人がほとんどで、キッチンスタッフは全員メキシカンでした。
私が言語の壁でつまずいてもみんな優しく助けてくれましたし、一緒に働く中でたくさん会話もするので英会話の練習としてはぴったりの環境でした。
ただネイティブが4〜5人集まって会話されると、スピード感についていけず落ち込むことも多かったのも事実です。
その点キッチンスタッフは同じノンネイティブスピーカー同士、もっと気軽に話せて、心の拠り所だったように感じます。
ネイティブばかりの職場も良いかもしれませんが、多少グローバルな方が働きやすいかもしれません。
同僚はみんな良い子ばかりで問題なかったのですが、途中から加入したマネージャー(おじさん)がかなり曲者で、日本でも海外でも嫌な上司がいるのは変わらないんだなと実感しました…。
週末はかなり忙しい店舗だったので、熱が出て早退したいと申し出ても、気持ちはわかるがkeep going してくれとお願いされてそのまま無理に働いた日もありました。
その2日ほど前から体調が悪かったので、あらかじめ報告しておいた方が迷惑にならないと思い、そのマネージャーに連絡したのですが、
“This message is unacceptable!”
とだけ返ってきて衝撃を受けたことを覚えています。
周りの同僚もそのマネージャーとうまくいかず辞めていったケースも多かったので、どこの職場でも、上司がイギリス人でも、やっぱり嫌な人もいます。
日本と違って「察する文化」はイギリスでは通用しないので、自分の意見をはっきり伝えることを忘れずに働くことが大切です。
まとめ
慣れない英語環境で働くのは最初は緊張しますが、周りも必ずサポートしてくれますし、日本とはまた違ったカジュアルな雰囲気の中働くのはとても楽しく良い経験になること間違いなしです。
気になる求人があればどんどん応募して、トライアルで自分に合うか判断しましょう。
ロンドンにはチェーン以外にもたくさん素敵なカフェがあるので、お気に入りの場所が見つかることを祈っています!