実はチャリティー大国!イギリスのチャリティーショップでボランティアをしよう

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実はチャリティー大国!イギリスのチャリティーショップでボランティアをする方法・メリット

実はイギリスはチャリティー先進国って知っていますか? 
生活の中に根付いているイギリスのチャリティー文化は、日常の至る所で触れることができます。

現在私はチャリティーショップでボランティアをしています。この記事では、実際にボランティアはどんなことをするのか、どんなメリットがあるかなどを紹介していきます。

イギリスのチャリティー文化

イギリスのチャリティーの歴史はとても長く、中世にまで遡ります。当時は教会が貧しい人々を支援する形で行われていましたが、時代とともにその責任が国家に引き継がれます。
19世紀末までには多くの人がボランティアに従事し、活動が更に盛んになりました。

このようにイギリスはチャリティーとの関わりが古くから根付いており、現在も日常の中でチャリティーの取り組みに触れる機会が多くあります。

一番分かりやすいのはチャリティーショップの多さです。イギリスでは、どの街でもハイストリートを歩けば何軒もチャリティーショップが立ち並ぶのが普通です。
スーパーで買い物をするときも、セルフレジのお会計の際にdonation(寄付)の有無の表示があったり、学校や地域のイベントでもチャリティー活動の一環として寄付を募ることも。

また、イギリスにはGift Aid (ギフトエイド)と呼ばれる、税制上の優遇を受けることができる制度も整っており、国をあげてチャリティーに力を入れていることがわかります。

チャリティーとの関わり方


イギリスでの生活の中でチャリティーとの関わり方はたくさんあります。

前述したように、スーパーでの買い物時の寄付、マラソンやその他イベントで取り組まれている活動に対する支援、学校のチャリティーイベントでの支援など、チャリティーに触れる機会は日常にたくさん潜んでいます。

Tonkatsu
Tonkatsu

友人が参加していたマラソン大会では、ランナーそれぞれが支援する団体を表明し、そのTシャツを着て走ることで寄付を募っていました。友人は以前家族が認知症を患っていた経験から、認知症の薬を開発する団体への寄付を募っていました。なぜ支援しているかの背景まで知ることができ、マラソン大会と連携して取り組みが行われていることにとても感心したのを覚えています。


イギリスではどの街にもある身近な存在のチャリティーショップでは、次のように関わりを持つことができます。

✔️ ショップへ寄付をする
✔️ ショップで買い物をする
✔️ ボランティアとして働く


ショップへの寄付は、着なくなった洋服から本、家具まで、取り扱いのあるものであれば何でも持って行ってOKです。
ショップによっては集荷に来てくれるサービスもあり、気軽に寄付をすることができます。

買い物をすることももちろん、寄付に繋がります。売り上げがチャリティーショップが支援している団体へ回るので、単に買い物をしているだけでもそれが慈善活動になります。

ボランティアとして働くことは、チャリティーショップに最も近くで関わる方法かもしれません。多くのショップでボランティアを常に募集しているので、興味のある方はぜひ挑戦してみることをお勧めします。

チャリティーショップでボランティアをするメリット

チャリティーショップでボランティアって何かメリットはあるの?と思う方も多いと思います。
もちろん「ボランティア」自体、無給の慈善活動であって、メリットがあることが前提ではないのですが、実際に現在ボランティアとして働いてみていくつかメリットも感じました。

  • ローカルコミュニティーとの繋がり・関わりが持てる

    日本にいてもそうですが、住んでいる街との関わりは案外薄いものだったりしますよね。特に大都会ロンドンでは地域のコミュニティーとの繋がりがある人の方が少ない気がします。街のチャリティーショップでボランティアとして働くことによって、地域との関わりを持つことができ、自分の居場所がもう一つ増えたような安心感を得ることができます。

  • ボランティアでも使える割引がある

    ショップによって特典は様々ですが、私のショップはボランティアでも店内のお買い物で25%の割引が利用できます。チャリティーショップは掘り出し物も多く、アンティークな物や状態の良いほぼ新品のものまで置いているので、割引が利用できるのは嬉しい特典です。

  • イギリス文化に対しての理解が深まる

    ショップでボランティアをしていると、実際にどんな人が寄付に来てくれるのか、どれほどの寄付が1日で集まるのか、現場にいないとわからない発見がたくさんあります。ボランティアをするまではギフトエイド制度(税制上の優遇制度)について聞いたことすらありませんでした。身近で関わることで、イギリスがどれだけチャリティーとの繋がりが根強いか理解を深めることができます。

  • 就活に有利になる

    ボランティアをすることは就活面でも有効に働きます。CVに書いても目に留めてもらえますし、面接でボランティアをしていると言うと良い反応が返って来ます。
    実際私も最近まで就活をしていて、イギリス人の方との面接時にボランティアについて少し触れたところとても好感触な反応でした。
    就活のために大学生がボランティアを始めるパターンもよくあるそうです。

ボランティアを始めるには?

チャリティーショップでボランティアとして働くのに特別な経験や資格などは必要なく、誰でも参加することができます。

ただ一つ必要なのがレファレンスです。家や仕事を探すときにも必要なレファレンスは、簡単に言えば推薦書のようなもので、イギリスでは様々なシーンで必要になります。
私のボランティア先はレファレンスとして家族以外の2人の連絡先をシェアする必要がありました。

特に連絡も行かないだろうと思っていたらその後すぐにメールが来たようで、私が信頼できる人物かどうかなど、人格重視の質問内容でした。

Tonkatsu
Tonkatsu

もしイギリスに来て間もない方であれば、通っている語学学校や大学にレファレンスをお願いすることも可能です。


レファレンスチェックが終わった後ショップから連絡が来て、無事にボランティアをスタートすることができました。
ショップによってどこまでレファレンスチェックがあるかなどプロセスが変わってくるかもしれませんが、基本ボランティアはすぐに始められると思います。

ボランティアの内容

チャリティーショップでボランティアとして働くって実際どんなことをするんだろう?と疑問に思う人も多いはず。

ショップによって取り扱っているものも違うので内容は様々ですが、私の働くショップは洋服をメインに取り扱っているので、主な仕事は洋服のアイロンがけです。

実はこれが結構大変で、チャリティーショップには毎日個人からの寄付の他に、多店舗から回って来たもの、またコーポレーション企業から山ほど洋服が舞い込んでくるので、アイロンがけするものが常にたくさんあるんです。

Tonkatsu
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コーポレーション企業は、洋服ブランドがサンプル品や返品された商品、売れ残りの在庫など、ほぼ新品のタグ付きの商品を寄付してくれます。実はチャリティーショップに置いてあるものは“全てが中古“ というわけではないんです!


アイロンがけ以外にも、レジ対応や接客、店内ディスプレイを変えたりと、ボランティアとしてできることはたくさんあります。
社員スタッフが常にいるので、その日何をしたらいいか指示を出してくれて、接客などで困った時も対応してくれるので安心です。

私のショップはボランティアの時間は基本的に自由で、何時に来ても帰っても良いよ、という感じでとても気楽に働くことができています。

Tonkatsu
Tonkatsu

毎回お茶休憩を勧められるので、半強制的に(笑)休みながら緩くやっています。


人によって頻度は様々ですが、週に一度数時間でもボランティアは可能です。どこのチャリティーショップも常にボランティアを必要としているので、少ししか参加できなくても喜んで迎えてくれると思います。

まとめ

イギリスに来てチャリティーと身近に触れる機会が増え、日本とはまた違った形の「人と人との支え合い」を日々感じています。

その歴史の背景にはやはり宗教上の教え政府の取り組みなどが関わっていて、そういった面も少し知っておくと、さらにイギリスという国の文化への理解が深まるのかなとも思いました。

この記事で少しでもイギリスのチャリティー文化、ボランティアについて興味を持っていただけたら幸いです。



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